GRPと線引き

タイムCMは番組提供となるため、放送局とスポンサーとなる広告主が交渉によって定めた料金を元に決定されます。
対してスポットCMは、番組の指定なしに放送局が定めた時間枠で取引するため、延べ視聴率(GRP)という広告ボリュームを示す単位と、線引きというターゲティング手法が用いられます。
ここでは、GRPと線引きについて解説します。

GRPについて

GRP(Gross Rating Point)とは延べ視聴率のことで、スポットCMの契約などに用いられる単位です。
視聴率1%の番組に、テレビCMを1本流すことを1GRPと言います。

例えば、視聴率20%の番組に7本、15%の番組に4本、10%の番組に7本のCMを流した場合の述べ視聴率は

(20×7)+(15×4)+(10×7)=270GRP

となります。

視聴率×CM本数でGRPを算出

パーコスト

スポットCMの料金は、GRPにGRP1%あたりのコスト(=パーコスト)を掛けて算出します。
パーコストが仮に¥10,000だった場合、先ほどの例では

270GRP×¥10,000=¥2,700,000

がCMを18本放送した場合の料金となります。

放送局によってパーコストが違う?

視聴率は、番組放送エリア内でどれだけの世帯が視聴したかの割合を示す指標のため、エリア内に100万世帯ある放送局と1万世帯しかない放送局とでは、視聴率1%の価値が異なってきます。

同じ視聴率でもエリア内世帯数が異なるため視聴世帯数が異なる。よって同じ1%でも価値が異なりパーコストに差が生じる。

線引きについて

先ほどのGRPでは、CMを取引する全体量について解説しましたが、どの時間帯にCMを放送するかについては、線引きという手法を用いて広告プランを策定します。

線引きの種類と特徴・ターゲットについて

CMの目的・ターゲットを共有した後、テレビ局からどの時間帯にCMを何本流すかのタイムテーブルが上がってきます。線引きにはいくつかのベーシックな露出パターン(絵柄)があります。

全日型 平日と休日のほぼ全日で流れます。コスト安い

ターゲット主婦・シニア・ファミリー層

業種食品・トイレタリー・化粧品・通信販売・薬品・保険・金融など

ヨの字型 平日の朝・昼・夜・深夜帯と土日の全日で流れます。コストやや安め

ターゲット主婦・OL

業種食品・家電・化粧品・トイレタリーなど

コの字型 平日の朝・夜・深夜帯と土日の全日で流れます。やや高め

ターゲット学生・サラリーマン・OL

業種飲料・自動車・精密機器・化粧品・家電・エンタメなど

逆L型 平日の夜・深夜帯と土日の全日で流れます。コスト高め

ターゲットサラリーマン・OL・学生

業種自動車・アルコール飲料・金融・家電・化粧品・エンタメなど

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